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陶芸家 呂人窯
(竹田焼)

呂人窯

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呂人窯

ロニンガマ

RONINKAMA

大分県 陶芸家 竹田焼

陶芸界の千手観音 無限の作風と手数

あっちは美濃焼、こっちは益子焼、
ん?現代アート、、いやこれは織部か。各産地の、そして色々な作家の陶芸作品が一堂に並べられているここは何だ?
ここは大分竹田の「呂人窯」、そしてそのすべての作品は一人の作家が作っています。
メディアに語られないこの作風の秘密をご紹介します。

拠点選びと竹田焼

陶芸家、田中洋。彼がこの呂人窯の作家である。
長崎県に生まれ、京都の炭山にて陶芸を始めます。その後、作家活動を始めるにあたり、定着地を求め全国あらゆる場所を巡りました。田中氏のお眼鏡に叶ったのは、岡藩という小さな城下町で、九州山地に囲まれた空気の美しい街「竹田」でした。ここ竹田は、特に陶芸産地ではありません。彼が定着したことにより「竹田焼」が始まり、竹田焼=呂人窯なのです。

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商いではなく、飽きない。

作風がない作風


それは「こだわらない」に尽きるという。
田中:黒だったら鉄薬(てつぐすり)、白だったら白磁・青磁ね、あと民陶系(民衆によってつくられた生活のために使う陶器)だったらまあ、ちょっと大胆で頑丈なパターンも3・4種類ぐらいある。
あと技法は、象嵌(ぞうがん)や飛び鉋(とびかんな)とかもやります。
僕のような作風を決めないやり方をしている人はそういないと思う。
焼き物の作家からすると邪道でしょうね。結局やりすぎなわけ笑。

その中でも田中氏が多く手がけるのは炭化焼(たんかやき)。釉薬(うわぐすり)をかけない、いわゆる“焼き締め”のこと。
赤土や鉄分が入っており黒い焼き締めの表面となって仕上がるという。
自然感のあるマットな質感が多い炭化焼の中に、銅のような光沢を見つけました。
谷マチ:この金属質はなんでしょうか?

田中:これは塩を使っているせいです。焼き上げた後に塩を窯の中に入れてフタをする、それが釉薬の代わりになって窯変(ようへん)をおこすわけ。
益子焼や常滑焼などで使われる、塩と赤土が反応し熱で帰化する「塩窯(しおがま/塩釉えんゆうともいう)」という手法。

土管ってあるでしょ?昔は下水に土の配管を使ってた。あれも焼き締めだけど光っているところがある。実はあれも塩釉を使っていて、重ね焼きしたところに塩を入れる。つまり光ってるところは塩の影響。塩の影響がないところは艶消し、マットのままなんです。

谷マチ:改めて、ほんとに作品に幅がありますね。

田中:ええ、手法やデザインだけでなく、作り方も轆轤(ろくろ)に手びねりに両方同じくらいの作品があるためなおさらですね。Instagramでよく「あなたは何人のスタッフを抱えているのか」や「あなたはコレクターですか」など質問が飛んでくるけど、「一人でやっています」と伝えると、信じられない、冗談、と言われます。

作るのも、見るのも“飽きないために”


その作風の理由を尋ねた。
田中:私の作品を、全て食器として使っている旅館があるんですけど、何十種類あっても同じ作家のものとは誰1人としてわからない。これが作家として非常に面白いんです。反対に、伝統産地などの展示をみると、同じものばかり並んでいて見るのも嫌になってしまう。ああいう演出は下手だなと思うんです。

見る人が飽きない工夫が大切と語った田中氏はさらに付け加える。

田中:作り手の“飽き”もあるはず。だから同じものを作らないようにし、尚且つ色んな技法や産地の知恵を使える技術も備わっていくからいいことづくめではないでしょうか。Instagramでも「次の投稿は絶対に違うものを載せよう」と思ってやっています。

なお田中氏のInstagramのフォロワー数は1万人を超えており、海外からは高い認知度を誇っています。

  • 炭化焼締カップ

    炭化焼締カップ

  • 銀彩足付き四方皿

    銀彩足付き四方皿

  • 塩釉の表情

    塩釉の表情

  • 彩色足付き深鉢

    彩色足付き深鉢

  • 炭化焼締金銀彩足付き皿

    炭化焼締金銀彩足付き皿

  • 金銀彩色オブジェ

    金銀彩色オブジェ

  • 呂人窯のタイルもお手製

    呂人窯のタイルもお手製

  • 炭化焼締ピッチャー

    炭化焼締ピッチャー

  • 雄大な久住高原

    雄大な久住高原

これからの展望

テーマを考えて作陶することもあるようで、最近は「古代からのメッセージ」つまり縄文や弥生のインスピレーションが海外を中心に反響があるという。そうした反響があっても、地方でかつ個人で活動している作家は、収益化できていないのが難しいし、意外と若手が苦戦しているという。私の掲載は短期でもいいから、まずは谷マチという役割が誕生したということを広めてもらい、その後は若手陶芸家を是非支えて欲しいと語ってくれました。

谷マチからメッセージ

陶芸作家としては異例でしたが、芸術家としては王道のような印象を持ちました。日本各地の産地の技法が使え、陶磁器の学識と、多彩なデザイン力を持ち合わせる。まさに王道、死角なし。
こういう方に弟子入りされると、学ぶ1年に何年分もの価値がある体験ができるのだろうと思います。是非、呂人窯を応援してください。

呂人窯
大分県 陶芸家 竹田焼

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